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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
堅板、横板、平板、支柱、帆類すべての材料は、サクラ号からとっておいたものだけで十分であった。船の修繕には約三十日をついやしたが、そのあいだにドノバンは、しだいに健康を回復して、つえにすがりながら一同の工事を見まわるようになった。
クリスマスもすぎ、正月もすぎた。一同は出発の準備にいそがしい。第一に金貨をつみいれ、つぎに十七人の一ヵ月分の食料、つぎに武器、弾薬、被服、書籍、炊事器具と食器、望遠鏡と風雨計、ゴム類、つり道具、それだけで船はいっぱいであった。ドノバンはまったく快癒した。
二月九日にいっさいの準備をおわり、二月十一日、大日本帝国の紀元節の日に出発することとなった。その朝は、一天ぬぐうがごとく晴れわたり、さわやかな風はしずかな波にたわむれて、船出を祝うがごとくに見えた。富士男は厩舎の戸を開いて諸動物に別れをつげた。
「ゆけ、おまえたちはおまえたちの巣に帰って自由に幸福であれ。ぼくらもまたいまぼくらの故郷へ帰るのだ」
さっとひらく戸とともに、たくさんの鳥はいっせいに美しいつばさを朝日にかがやかして、まっしぐらに天高く飛んだかと思うと、やがてまた一同の頭の上ちかく三回ほどまわって、やがてふたたびかなたの森をさして飛び去った。