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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

かれはしずかにページをくって、おわりのほうを読んだ、それはとくに大きく書いてあったので、やっと読むことができた。

「山田左門」

「山田?」

「山田!」

声々がいった。

「さっきのぶなの木にきざんだS・Yは、やっぱりそれだった」

と富士男は説明した。

「そうか日本人か」

人々はますますおどろいた。万里の異域に同胞の白骨を見ようとは、富士男にとってあまりに奇異であり感慨深きことがらであった。

と、ドノバンは手帳のあいだから一枚の紙をみつけた。

「地図だ」

「おう」

破らぬようにしずかにひらくと、疑いもなく地図である、それは山田がとくに念入りに書いたものらしい。四人はひと目それを見るやいなや、一度に声をあげた。

「やっぱり島だ」

「うん、島だ」

「四方が海だ」

「島だからゆきどころがなくなって死んだのだ」

「ぼくらもだめかなあ」

ぼうぜんと立ちつくす三人をはげまして、富士男は洞穴を出て、もとのぶなの木の下にきて地をほり、ていねいに白骨を埋葬した。

「ねえきみ」

と富士男は感激の眼に涙をたたえて、三人にいった。

「日本は世界じゅうでもっとも小さな国だが、日本人の度量は、太平洋よりも広いんだ、昔から日本人は海外発展に志して、落々たる雄図をいだいたものは、すこぶる多かったのだ、この山田という人は通商のためか、学術研究のためか、あるいは宗教の