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おぜのむかしといま

尾瀬の昔と今

木暮 理太郎

「登山とスキー」1936(昭和11)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,599 字 · 15 页

青空文庫

玉石雑誌ニ因リテ之ヲ記ス。因ニ云フ、確乎タル証拠ナシト雖モ、旧来ヨリ言伝ヒ聞伝ヒヲ参考スルニ、山野等ノ名称粗々縁故アルモノヽ如クナレバ、記シテ後来ノ識者ニ俟ツノミ。

という記事が載っている。此外尚出所不明の系図が一枚載せてあるから、序に其一部を採録することにする(次頁を参照)。

この系図は以仁王の伝説と関係あるらしく思われるが、出所が不明であるのは遺憾である。

「八十代天皇高倉家系図」のキャプション付きの図

八十代天皇高倉家系図

尾瀬沼及び尾瀬ヶ原を含む一帯の山地は、明治二十二年頃に至る迄は、総て戸倉、土出、越本三ヶ村の進退地即ち共有地であった。この三村はもと土出村のみであったのが、寛文二年戸倉村を分ち、天和二年更に土出村を上下二村に分ったが、寛保元年に上土出村を単に土出村と称し、下土出村を越本村と改称した。斯る関係があるので、其奥に在る山地は三ヶ村共有の場としたものであろう。『利根郡村誌』には

東 同郡東小川村及ビ下野国塩谷郡川俣村ト車沢、中ノ岐ノ峰嶺ヲ以テ界トス。

西 越後国北魚沼郡折立村、及ビ同郡藤原村ト八海山嶺ヨリ笠ヶ岳迄ノ山脈ヲ以テ界トス。

南 同郡東小川村字根子ノ山嶺ヨリ片品川ヲ横断シ、土出村西山沢ヲ以テ分界ス。