轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じゅんさじしょく

巡査辞職

夢野 久作

「新青年」1935(昭和10)年11~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 31,907 字 · 63 页

青空文庫

その下に真黒く横たわる谷郷村の盆地を冷やかに流れ渡る夜風に背中を向けた草川巡査は、来るともなく深良屋敷に通ずる国道添いの丁字路の処まで来ると突然、頭の上の天の河の近くで思い出したように星が一つスウーと飛んだ。

草川巡査は何かしらハッとして立停まった。モウ一つ飛ばないかナ……などと他愛ない事を考えながら、何の気もなく星空を見い見い歩き出すトタンに深良屋敷に通ずる道路の中央に埋めて在る平たい花崗岩の第一枚目に引っかかって、物の見事にモンドリを打った。

「……アッ……痛いっ」

ジメジメした地面の上に横たおしにタタキ附けられた草川巡査は、暫くそのままで凝然としていた。転んだ拍子に何かしらスバラシイ思付きが頭の中に閃めいたように思ったので、それを今一度思い出すべくボンヤリと鼻の先の暗闇を凝視していた。……が……やがて、ムックリと起上るとそのまま、衣服の汚れも払わないで国道の上をスタスタと町の方へ歩き出した。半分駈け出さんばかりの前ノメリになって五里の道をヨロメキ急いで町へ出ると、前から知っている検事官舎の真夜中の門を叩いた。

熟睡していた鶴木老検事は、ようようの事で起上った。