轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ばくまついしんかいこだん
幕末維新懐古談
高村 光雲
26 店初まっての大作をしたはなし
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,192 字 · 9 页
向うから頼みに来たのだ。いやならよすまでのことだ。唐子には唐子の約束があるんだ。しかも、この下絵は楓湖さんがつけたのだ。毛唐人に日本の彫り物が分ってたまるものか」など、そこはいわゆる名人気質でなかなか一刻である。私も、気を張って製えた雛形が落第とあっては師にも気の毒なり、第一自分も極り悪い。
「どうも案外な結果になって相済みません」というより仕方ないのでした。ところが師匠は、「お前の粗忽ではない。俺が好いと思うからこれで結構といったのだ。俺の責任だ。お前が心配をすることは一つもない。向うの人間が分らず屋なんだ」
と、一時は気をわるくしても、私のことは、こういって、サッパリした人ですから、怒った後は笑っている処へ、二時間ほどして再びベンケイが一人でやって来ました。師匠の不満な顔を見ると、にこにこしながら、
「先刻はお気に障ったかも知れないが、客が素人で彫刻を見る眼がないから気に入らない風を見せたのですが、実は、いうまでもなく、あの雛形は大変旨く出来てるんです。けれど、単に外見の上から形が少し気に入らないというので、……それは、つまり思惑が西洋の人と日本の人と違うのです。