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へいわうんどうとぶんがくしゃ
平和運動と文学者
宮本 百合子
一九四八年十二月二十五日、新日本文学会主催「文芸講演会」における講演
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,987 字 · 29 页
です。だからこれは松本さんが厭だといった「横這い」の会話でしょう。それは天皇という人は、奥さんに額の汗を拭いてもらってほんとうに満悦している写真があったように、その人とすれば悪い人でもないし、不幸にも人間ばなれした偶然の境遇に生きてきた人でしょう。しかし主権者として、わたしたちと同じ人権に立って存在している正常な人格なら、天皇が侵略戦争について責任無しなどということはない筈です。責任なし、ということを宣言されてたとき、彼はたいへん喜んで、よろしくお礼をことづけてくださいといっていました。が、あれはつまり、天皇というものは法律の上でも無能力なものであるということを自分から承認したことであり、どうぞこれからも悪しからずという挨拶です。天皇という地位にうまれた一個の人を無人格な者にするのならば、天皇制なんかはこの点からもない方がいいものです。普通の人間になって生きられるような社会を作ってやらなければ皇太子だって可哀想です。英語ばかり話せるようになったって、大事なことはなんだってアイ・ドント・ノー、アイ・ドント・ノーではね。しかしそういう社会は、天皇制をくいものにして、旧権力を温存させようとしているものには決してつくれません。