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きかがくとくうかん

幾何学と空間

戸坂 潤

「思想 第五六号、第五七号」

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,420 字 · 74 页

青空文庫

┌(三)二つのCが一つのBを、

(1″)│(二′)三つのCが一つのAを、

│(一)二つのAが一つのBを、

└(四″)二つのAが一つのCを、決定することとなり、(1″)の(二′)と(四″)は夫々(1′)の(四′)と(二)とに矛盾せねばならぬ。のみならず、仮設によってBとCとは異る筈であるのに、(一)と(四″)とからしてB≡Cでなければならなくなって、茲にも矛盾が生じて来る。即ちこの変換は(1′)を不変のまま残さぬと共に又変換の結果をも矛盾に陥れて了う。以上のことは次のことを云い表わしている、「要素ABCを含む公理体系がAとCとの交換によって不変であるためには」少くとも(1′)のような公理体系を選んではならない、且つ少くとも(1)を選べば充分である、と。云い換えれば括弧内の条件はABCの公理体系を選ぶ標準に外ならない。今Aを点、Bを直線、Cを平面とすれば、括弧内の条件は点と平面との双関性(Dualit※(ダイエレシス付きA小文字)t)となる。それ故双関性は幾何学の公理体系を選ぶ時に必要な標準――少くともその一例――であることが明らかになる。