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はいとうだいのかいちょう

廃灯台の怪鳥

山本 周五郎

「少年少女譚海」博文館、1938(昭和13)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,578 字 · 18 页

青空文庫

深夜二時、三人は怪鳥の出現を待った

「もう二日ほど待って下さい」と答える許だった。

「そうすれば、何も彼も説明します。ほんの二三日です」

その翌日も彼は村へ出掛けて行った。

――そして夕方近くに帰って来ると、今度は島の中を、まるで猟犬が獲物を追うように走り廻り、使わずに抛ってある附属建物の中では三時間あまりも何かごそごそと捜査していた。

彼が夕食に戻ったのは午後八時を過ぎていた。すっかり元気になって、逞しい顔には微笑さえ浮んでいる。

「どうした、何か発見したのか」

「大体の見当はつきました」

新田はにこりと笑って、

「先生、是を何だと思います」

そう云いながら、紙に包んだ白い粉を差出した。――博士は手に取って調べ、指の尖につけて舐めたが、直ぐ吐出しながら、

「コカインじゃないか」

「そうでしょう、僕もそう睨みました」

「どうしたのだ、こんな物を」

「向うの空家の地下に貯蔵してあるのを発見したんです。つまり……是が怪鳥事件の原因なんです」

深夜二時、三人は怪鳥の出現を待った

それから五日めの深夜であった。

あの夜から毎晩、四人は螺旋階段にひそんで、怪鳥の現われるのを待伏せた。怪鳥は空から来る、新田はそう断言した。