轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひがんすぎまで

彼岸過迄

夏目 漱石

受朋友之托调查一个神秘女子的过去,却一步步走进她背后复杂的情感世界,真相远比你想象的更耐人寻味。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,333 字 · 385 页

青空文庫

二十四

これだと判断したのである。

これで万事が綺麗に解決されたものと考えた敬太郎は、躍り上るように机の前を離れて、時計の鎖を帯に絡んだ。帽子は手に持ったまま、袴も穿かずに室を出ようとしたが、あの洋杖をどうして持って出たものだろうかという問題がちょっと彼を躊躇さした。あれに手を触れるのは無論、たとい傘入から引き出したところで、森本が置き去りにして行ってからすでに久しい今日となって見れば、主人に断わらないにしろ、咎められたり怪しまれたりする気遣はないにきまっているが、さて彼らが傍にいない時、またおるにしても見ないうちに、それを提げて出ようとするには相当の思慮か準備が必要になる。迷信のはびこる家庭に成長した敬太郎は、呪禁に使う品物を(これからその目的に使うんだという料簡があって)手に入れる時には、きっと人の見ていない機会を偸んでやらなければ利かないという言い伝えを、郷里にいた頃、よく母から聞かされていたのである。敬太郎は宿の上り口の正面にかけてある時計を見るふりをして、二階の梯子段の中途まで降りて下の様子を窺がった。

二十四

主人は六畳の居間に、例の通り大きな瀬戸物の丸火鉢を抱え込んでいた。