轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こころのかわ

心の河

宮本 百合子

「改造」1924(大正13)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,442 字 · 37 页

青空文庫

返事は間違ってもよいから「お前のことだからこうでも思っただろう」というところから発足しなければ、焦点が合わないということ位、鋭く感じて欲しかった。

「この空虚な喰い違いを、何とも感じないのだろうか!」さよは、心の裏に寒さを覚えながら、愕き慍って良人の顔を見なおした。

最初は、相当愛嬌をもって始められた当てっこ、さよの云う心の跋渉は、時が経つにつれ、次第に感情の複雑さを増した。同時に、幾分残酷なものにもなって来た。彼女は、これ迄、好い人というぼんやりした一つの型にはめて安心していた良人の性格を、自然細かに調べる機会を与えられた。そして、親達が、配偶として第一の条件のように云って聞かせてくれた好い人というものが、決して性格として頼れる面白いものでもなければ、まして自分が描いているように、溌溂と熱意ある生活の幸福などは、到底期待出来そうもなく思われ出したのであった。

さよは、当てっこの奥に暗く凄い何かが募って来るのを感じた。彼女は、何気なく夕飯後、夕刊を見ている良人に云いかける。

「今日沢口の伯母様がいらっしゃってよ」

「ほう。何だって?」

「また幸雄さんのことをこぼしていらしったわ。