轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

「しんりしけん」じょ

心理試験

小酒井 不木

小酒井不木『心理試験』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「心理試験」序、外務大臣の死、国枝史郎氏の人物と作品、ヂュパンとカリング、二重人格者、ポオとルヴェル、歴史的探偵小説の興味、誤った鑑定、安死術、恐ろしき贈物、怪談綺談、稀有の犯罪、体格検査、被尾行者、変な恋、「マリー・ロオジェ事件」の研究。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,338 字 · 197 页

青空文庫

安死術

御話の本筋にはいる前に、安死術とは何を意味するかということを一寸申し上げて置こうと思います。といっても、別にむずかしい意味がある訳ではなく、読んで字の如く「安らかに死なせる法」というに過ぎないのでありまして、英語の Euthanasia の、いわば訳語であります。「安らかに死なせる法」とは、申すまでもなく、とても助からぬ病気ならば、死に際に病人を無暗に苦しませないで、注射なり、服薬なり、或はその他の方法を講じて、出来るだけ苦痛を少なくし、安楽に死なせることをいうのであります。何でもユータネシアはローマ時代には盛んに行われたものだそうで、トーマス・モーアの「ユートピア」の中にも安死術によって人を死なせることが書かれてあるそうであります。日本に於て安死術について考えた人が古来あったかどうかを私は知りませんが、必要に迫られて安死術を行った医師は決して少なくはなかっただろうと思います。

さて、私はT医科大学を卒業して二年間、内科教室でB先生の指導を受け、それから郷里なる美濃の山奥のH村で開業することに致しました。元来、都会の空気をあまり好まない私は、是非東京で開業せよという友人たちの勧告を斥けて、気楽な山村生活を始めたのですが、辺鄙な地方に学士は珍しいというので、かなりに繁昌し、十里も隔った土地から、わざわざ