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おもったままを!
思ったままを!
国枝 史郎
「猟奇」1929(昭和4)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 507 字 · 2 页
文学成長の道程の中に外国文学模倣時代という時期がある。この時期は成る丈け早く通過すべきである。日本探偵小説の如何に長くこの時期にウロツイていることか。笑う可きである。
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僕には相当探偵小説家の友人がある。彼等の話を聞いていると軽蔑したくなる。「こういうトリックは如何さまのもので」「面白うござんすな、すぐにお書きなさい」「こういう奇抜な筋があるので」「こりゃ素晴らしい、急いでお書きなさい」「こういう怪奇はどうでしょう?」「ウーン、迚も素晴らしいものだ。君々いそいで書きたまえよ」こんな話ばかりを交わせている。しかも彼等の輩は、それらのトリックそれらの筋それらの怪奇を書くことによって、何を人生に寄与しようとするのか、そういうことは考えてもいない。
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人生の再現、人生の創造――いずれも文学の目的である。探偵小説は、どっちかといえば、人生の創造という言葉にあてはめてよい文学である。――人生の創造ということは、実人生と遊離している世界を創って、読者を嚇かすことでは無い。人生を向上さす可くユートピアを創る謂なのである。