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せいかくとしてのくうかん

性格としての空間

戸坂 潤

――理論の輪郭――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 19,569 字 · 39 页

青空文庫

哲学者達は自然という言葉を夫々独特の意味に用いたではあろう、併し私の云うのは術語ではなくして通俗語である。実在とは今の場合このような意味での自然である。そこで自然をどう取り扱おうとするか。

私は今自然の意味を限定した、そして或る自然概念を獲得した。この限定に於てこの獲得において、すでにこの概念*は行くべき方向を与えられている、この概念は、あらゆる概念が実はそうなければならないように、その成立の動機を**担って始めて成り立っている。吾々は単に或る概念を構成して見るだけではなく、却ってその概念を構成することによって、更に之によって次のものを惹き出そうとする目的を持っていたのである外はない。そして概念のこの目的がとりも直さず始めに帰って――何となればテロスはアルケーであるから――この概念の動機をなしているのである。今の自然概念も亦ある一定の(まだ確定されてはいないが)動機によって動機づけられたある一定の方向を持っていなければ、吾々にとって無用であろう。それ故この方向を辿ることによって明らかとなって来るものは実はこの概念の真面目に外ならない筈である。之によって自然概念はそれが如何にして要求され又如何にして構成されたかが明らかにされ、かくしてそれ自身の性格が露に出される。