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せいかくとしてのくうかん
性格としての空間
戸坂 潤
――理論の輪郭――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 19,569 字 · 39 页
空間は存在にぞくすと共に通路性をも持っていなければならない、と既に一般的に決められてあった。吾々が空間へ通達する道、それによって空間が吾々に触れて来る処のもの、之が空間への通路である。そしてこの通路はまず第一に、吾々が空間するという言葉によって最も明らかに指摘されているのである。空間は吾々と独立に成り立ち吾々が後から之を取り扱う種類のものではなくして、実に吾々に於て始めて成り立つものであるからである。判断は恰もこれに似た通路性に依って認識の代表者と考えられて来たのである。今や空間もその資格に与らなければならない。空間はそれ自身独立な進路を有つ、判断を煩わすことなくして吾々に直接に触れることが出来る。空間という性格はそれ自身通路性を有つ。処が通路の問題は之に尽きないことを忘れてはならない。吾々が行為実践することと之を理解することとの間には重要な関係がある。無論行為と行為に対する判断――行為しようとする意志、行為しているという自覚、行為したという追憶――と区別されねばならぬことはすでに明らかにされたが、併し今の場合はこの区別とは別な関係である。何となれば実践に対する判断はもはや空間という性格を失って判断という性格を担って了っている。