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きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

「PTA世界少年」1948(昭和23)年1月号~終了月は未詳

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,662 字 · 199 页

青空文庫

こうして材料はそろった。

玉太郎は、これらのものを使って、筏のまん中に、板の帆をもった柱をたてた。涼しいかげができた。

「ポチもここへこい。ああ、ここにおれば楽だ」

玉太郎は、かげにはいって、生きかえったように思った。

書けば、これだけのかんたんな仕事であったが、これだけのことに、たっぷり二時間もかかった。

涼しくはなったが、いよいよ腹はへってきて、やり切れない。のどもかわく。

「ラツールさんも困っていることだろう」

彼はラツールさんに同情をして、その筏の方を見た。

「おや、ラツールさんも、かげをこしらえたよ。ふーン、あの筏は、だいぶんこっちへ近くなって来たが……」

ラツールの筏の上には、白い布が柱の上に張られた。それは帆として働いている。ラツールのところには、なかなか布があるらしい。見ているうちに、また新しい帆が一つ張られた。

それがすむと、ラツールは、筏の上から、しきりに手まねをして、こっちへ何かを通信しはじめた。

それは何事だか分らなかったが、いくどもくりかえしているうちに、意味がわかりかけた。

“おーい、元気を出せ。僕はこの帆を使って、この筏を、そっちへよせる考えだ”