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きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

「PTA世界少年」1948(昭和23)年1月号~終了月は未詳

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,662 字 · 199 页

青空文庫

海岸にまっていたのは、やぶれた筏だけであった。

彼は、砂の上に腰をおろして、ぼんやりと考えこんだ。

ラツールもいなくなった。ポチさえ、どこに行ったかわからなくなった。絶海の孤島に、自分ひとりがとりのこされている。このままでいれば、ひぼしになるか、病気になるかして、白骨と化してしまうであろう。玉太郎は心ぼそさにたえきれなくなって、砂の上にたおれた。そして大きな声をあげて泣いた。泣きつかれて、ねむった。

どのくらいねむったかしれないが、ふと目がさめた。脚のところへ、がさがさと何かがはいりこんで来たので、びっくりして目がさめた。

貝だった。一枚貝だった。

いや、手にとってみると、それは一枚貝を自分の家として住んでいるやどかりだった。

「なあんだ。やどかりか」

やどかりは、玉太郎の手のひらの上で、しばらくじっとしていたが、やがて急に足をだして、あわててはった。そして手のひらからぽとんと下に落ち、草の中にかくれた。

玉太郎は、草の中からそのやどかりをさがしだして、波うちぎわへほうってやった。

「そうだ、ぼくはひとりぼっちではない。この島にはやどかりもいる蠅もいる。