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きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

「PTA世界少年」1948(昭和23)年1月号~終了月は未詳

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,662 字 · 199 页

青空文庫

「団長。子供は連れていかない、はっきり宣言したまえ」

モレロは、ほえる。

「まあ、なんだね、各人の自由行動としておこう。強制するのはこのましくない。また、はじめから小さいことで、折角の隊員がにらみあうのはいやだから……」

団長は、反対のことばをはいた。

「おいおい。いくら老人団長でも、そうもうろくしてもらってはこまるぜ。問題は、われわれの生命にかかっている。危機一髪というところで、子供がわあッと泣いたため、恐竜がわれわれのいることに気がついてとびかかって来たらどうするんだ。われわれの生命の安全のために、われわれは幼児の同行に反対する。さあ、団長。はっきり宣言したまえ」

「それはこまる」

「なにイ……」

「まあ、まちたまえ。団長、モレロ君。恐竜島へ上陸したとたんに、せっかくにここまではるばる仲よくやってきた隊員の間で争いがおこるというのはおもしろくない。よく話し合って、協調点をみつけてくださいよ」

「生命の問題は、ぜったいだ。協調なんかして死ぬのはいやだ」

「今さら、隊員の自由をしばるのはいやだ」

「どっちも、もっともです。しからば、こうしたらどうです。ツルガ博士がゆくときは、モレロ君はあとにのこる。