轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

わがじんせいかん

我が人生観

坂口 安吾

07 (七)芥川賞殺人犯人

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,326 字 · 17 页

青空文庫

諸士が血迷うのは、敵を知らざるものであり、又、大義に添うものでもない。

諸士が親友の霊を慰めようと思うなら、由起しげ子を鎌倉の地に招待し、禅僧が祖師を敬する如くに敬拝して盛宴をはるのである。たぶん彼女は怒って敵地へ来ようとしないに相違ないが、諸士はそれによって敬拝の念を失ってはならぬ。毎日々々一人ずつ、彼女がついに死に至るまで、招待の使者に立って、むなしく断わられて帰るのである。一代にしてならずんば、子孫に志をつがしめよ。彼女の死に至って止む。その時に至って諸士は気がつくはずだ。円覚寺で何日坐ってもどうにもならなかったのに、どうやら自分が竜になったらしいということに。云うまでもなく、それはトマサンが竜になったということでもある。彼女は? これは元々竜だから、仕方がねえや。

トマサンの如くオボツカナク一生を渡った勇士というものは、彼にもし敵があったとすれば、その敵の中に本当の彼が住んでいたと見てやった方がいいのである。彼が肯定したものには、同時に絶望したはずだ。彼が行ったものには、いつも自分がいなかったことを発見していた男なのだ。現実はいつも彼から逃げていた。