轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ししょ

戦国武士道物語 死處

山本 周五郎

山本周五郎『戦国武士道物語 死處』。同一底本的分册已合并为一书。收入:死処、城を守る者。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,176 字 · 33 页

青空文庫

通胤は自分から五百人の兵たちの中にまじっていた。かれは父に対する悪評のまっ唯中にいて、兵たちと共に鍬をふるい、黙々と荒地の開墾をやっていた。……みんなはわざと通胤に聞かせるように、しきりに千坂対馬の専横を鳴らし不法を数えたてた。しかし、なんと云われても通胤は半句の弁解もしなかった。まるで父に代って世間の鞭に打たれているような感じだった。

家へ帰っても、かれは父とは口をきかなかった。清胤もわが子を避けるようすだった。ときたま眼が合うと通胤は父にむかって射通すような視線を向けた。……かれの胸には、あの日父の云った言葉がまざまざと残っていた。

――戦場御馬前の働きも留守城を護るのも武士の奉公に二つはない。

父ははっきりとそう云った。

――おれならでは留守城のかためがならぬからお受け申したのだ。

そうも云った。あの言葉が通胤を此処へひきとめたのである。五人の親族に面詰されながら、自ら留守役を買って平然とうごかなかった態度が、戦場へぬけて出ようとする通胤の足をとめたのだ。しかし、父の仕方は、予想以上に専横だった。貯蔵米を根こそぎとりあげ、女子供を城中にとどめて、矢竹を作らせ武具の手入れをさせる。