轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぎきょくふっこうのきざし
戯曲復興の兆
岸田 国士
「読売新聞」1951(昭和26)年5月7日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,846 字 · 4 页
まず、極めて顕著な現象として、第二次大戦後の欧州ことにフランスの文学界を通じて、最も華々しい活躍をつゞけている作家が、サルトルにしろ、カミュにしろ、揃いもそろって、小説家であると同時に戯曲家であるということ、そのことはまた、戯曲なる文学形式を大戦後の新文学運動の主流にまで押しあげたということを注意すべきである。
この傾向は、あたかも、かつてのロマンチシズムの運動が、ユゴォの戯曲「エルナニ」の上演によって火蓋を切ったのとやゝ共通するところがあるようだけれども、それはむしろ外観の類似であって、本質的には、非常に違ったものである。即ち、彼にあっては、劇は時の方便であり、今日のそれは、劇は小説とその領域を判然と分ち合っている。一つの進化である。そして、それは、バルザックやモォパッサンやゴンクールなどが試みて失敗した散文の劇化とはまったく異質のものであり、クロォデル、ジュウル・ロマン、ジロォドウウの流れを汲んで、しかも一層民衆的な演劇の創造を目指したものゝように思われる。
時を同じくして、わが戦後の文学界にも、演劇に対する一種の関心、久しく打ち絶えていた戯曲への興味が、局部的にではあるが、そろそろ眼ざめかけた気配が感じられる。