轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

てがみ

手紙

久生 十蘭

「小説と読物」1949(昭和24)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,158 字 · 30 页

青空文庫

「四郎、おれはすることがあるのだから、なんとかして逃がしてくれ」といいました。

大※(「魚+覃」、第3水準1-94-50)の群は、三十呎もひと飛びながらこちらへやってくるというのに、不幸なことに風はまともに※(「魚+覃」、第3水準1-94-50)のほうへ吹いています。私は心をきめ、舳を廻して、かえって※(「魚+覃」、第3水準1-94-50)の来るほうへ舟を進めました。風を利用して、※(「魚+覃」、第3水準1-94-50)の群のすこし前で、右から左へ急に間切ってやろうと思ったのです。両方の距離がいそがしく縮まり、いまや、先頭の※(「魚+覃」、第3水準1-94-50)が舟の上に落ちてくるかというところで、眼をつぶって力いっぱいに舵をひきました。舟は津浪のような大波にゆさぶられ、どんなひどいスコールより、もっとはげしいしぶきが舟の上へふりかかりました。私はもうダメだと思い、目をあけて見ますと、大※(「魚+覃」、第3水準1-94-50)の群は、舟の右舷、二十間ほどのところへ外れ、飛んだりはねたりしながら、向うへ進んでいました。

これがすぎると、舟の行く手は楽しいものになりました。