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ぎじゅつのてつがく
技術の哲学
戸坂 潤
「技術の哲学」時潮社、1933(昭和8)年12月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,443 字 · 164 页
今や、少くとも一般的失業と知識階級の失業――之は主として技術家の失業としてブルジョア社会では特別待遇を受けている失業現象である――とは、如何なる道徳家にも人格的イデオローグにも、問題となり始める。ブルジョア社会の経済的・技術的絶望はそこで、之等のブルジョア・イデオローグ達に取って、文明乃至文化それ自身の行きづまりとして、「文化危機」として、意識される。――而も彼等に従えば、文明乃至文化が危機に臨んでいるのは、それがブルジョア文明・文化であるからでなくて、正に夫が「機械文明」・「欧州文化」・「技術的進歩」・「物質文明」・「唯物論」・等々の一連のものであるからなのである。かくてヨーロッパをこの文化危機から救済し、更にアメリカをも救い出し、又全人類を、即ち全ブルジョア階級を、この精神的危機から助け出すためには、人々は技術という悪魔を打ち倒さなければならぬ。今日反技術主義(Antitechnismus)がヨーロッパとアメリカとを通じて合言葉となっているのは偶然でない。――この合言葉に武器を提供するものが、そして宗教的・神学的・範疇体系である。だからこそこの頃、宗教への門は国際的に賑わざるを得ないのである。