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ぶんがくについて
文学について
宮本 百合子
「文化評論」1967(昭和42)年8月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,949 字 · 14 页
もしそれが無価値であるというならば、獄中にたたかった人々の価値は何によって今日の現実の人民の生活のうちに歴史の裏づけをもって生きつづくことができたでしょう。
前衛党の組織はひろくなり闘争面は多様になり民主民族のための強力な統一戦線をもつに至っているとき、文化科学の各専門家がそれぞれの分野で実力ある文化反動とのたたかいを行うことは革命のプログラムから逸脱したことでしょうか。特に日本と中国とは人民のおかれている政治と文化の環境がちがっています。日本の愚民教育網、警察網はゆきわたっており、今日ではさらに植民地的思想統制が加っている日本の人民は、人口のほとんどすべてが文字と新聞雑誌をよみます。その新聞雑誌が最近急テムポに反民主的方向に導かれていることは誰の目にも明らかです。ロシア、中国、朝鮮の人民が文盲撲滅の第一頁においてソヴェト権力、抗戦救国、民族独立の文字を知らされてゆくのとはひじょうにちがいます。イデオロギーのたたかいは、日本においてますます複雑な課題となりつつあります。すべての専門家は、単に、大衆の文化欲求の接待役として役立つばかりでなく、その新しい成長のための協力者であり、ある場合は表現者、形成者である必要があります。