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あたらしいまち
新しい町
小川 未明
「童話」1925(大正14)年11月号
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 5,465 字 · 11 页
それは、会社で、社長に飲ましてもらったようなぶどう酒に、滋養になりそうな、肉のかんづめでありました。
母の体は、もとのように達者になりました。
幸三は、その後、一度、倉庫に少年をたずねて、いろいろとこれからの身の上のことについて物語ったり、また、年とった社長にもお目にかかって、お礼を申したいと思いましたので、ある日のこと、その上に立って水の面を見つめながら考え込んだ、橋を渡り、ガードを左に折れて、南の方をさしてゆきました。同じような倉庫が並んでいるので、どれがそれであったかと迷いましたが、たしかに、それと思った倉庫のとびらの前にたたずみ、やがて押して開きました。すると、内部に電燈がともって、その下に三人の男が、鉄板を運んでいました。男たちは、幸三の顔を見ました。彼は、少年にあいたいと告げました。
「そんな、子供は、ここにはいない。」と、男の一人がどなりました。
幸三は、倉庫がちがったのでないかと、あたりを見まわしますと、番号も同じければ、すべての記憶が同じでありましたから、社長にお目にかかって、少年のことをたずねようと思いました。
「社長さんに、お目にかかりたい。