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あたらしきシベリアをよこぎる
新しきシベリアを横切る
宮本 百合子
「女人芸術」1931(昭和6)年1月、2月号
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 12,232 字 · 25 页
社会主義社会の完成に向って一歩押し進めようとする重大な階級的役割をもった。
若いキネマ製作者たちはカメラをもって、農村へ、炭坑へ、森林の奥へ進出した。(そして、日本のキネマ愛好者はトーキョーで、傑作「トルクシブ」を観た。)
作家、記者は、彼等の手帖が濡れると紫インクで書いたような字になる化学鉛筆とをもって、やっぱり集団農場を中心として新生活のはじめられつつある農村へ、漁場へ、辺土地方(中央亜細亜やシベリア極地)へ出かけた。作家の団体は有志者を募集し、メイエルホリドの若手俳優や劇場労働青年の遠征隊と一緒に、特別仕立の列車で文化宣伝にモスクワを立った。
いろいろ面白い農村新生活の記録の報告が現れた。国立出版所は、五カペイキや二十カペイキの廉価版を作って、それ等を売り出した。
『集団農場・暁』十五カペイキ。集団農場・暁が、つい附近の富農の多い村と対抗しつつどんな困難のうちに組織されたか、どんな人間が、どんなやり方で――うすのろの羊飼ワーシカさえどんな熱情で耕作用トラクターを動かそうとしたか、そこには集団農場を支持するかせぬかから夫婦わかれもある農村の「十月」