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あらたなプロレタリアぶんがく
新たなプロレタリア文学
宮本 百合子
アレゴリーと諷刺
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,478 字 · 11 页
グロッスはアナーキスト的な世界観で、階級的醜と悪とを暴露したのはいいが、暴露しっぱなしだ。このざまは何だ? それっきりでつっぱなしている。
現実に新社会を建設しようとしているプロレタリアの意志、プロレタリアートの情熱の輝きは、グロッス漫画のどこにも光っていない。
世界の階級闘争がひろい文化戦線にわたって激化されるようになってから、敵の陣営=ブルジョアを攻撃し、笑殺する武器としてのプロレタリア諷刺は、弁証法的な形で扱われるようになって来た。
対手の悪と醜とを暴露し、やっつけるぎりの消極的諷刺から、諷刺する主体、プロレタリアートの逆襲的勝利、社会的価値の再認識ということまでを含めて扱うところまで進歩して来た。
日本でも、まだ数こそ少ないが、この方面で面白いプロレタリア漫画、諷刺文学は出はじめているのである。
三
では、プロレタリアートの自己批判の武器としての諷刺は、どんな工合に発達しているだろうか。
ソヴェト同盟のように、もうプロレタリア革命後十何年という建設期の特別な社会情勢では、諷刺がなかなか現実的な力でこの方面の文化活動につかわれている。