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あらたなプロレタリアぶんがく
新たなプロレタリア文学
宮本 百合子
アレゴリーと諷刺
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,478 字 · 11 页
「トゥルビーン家の数日」という国内戦時代の中ブルジョア層を主題にした脚本などは一九二七・八年モスクワ芸術座で上演され、ひどく評判だった。
ブルガーコフはこの他にも「赤紫の島」という脚本を書いた。これは、カーメルヌイ劇場に上演されてなかなか面白いものだった。ところが「トゥルビーン家の数日」も「赤紫の島」も上演禁止になった。
この間何かで、ベルリンのピスカトールが、ブルガーコフのモスクワで上演禁止になった作品を演出する計画をたてているというようなうわさをよんだ。
これはどうしたことだろうか? トロツキーが暗にほのめかすように、ソヴェトは天才を生かさない場所なのか?
そうではない。ブルガーコフは才能ある作家で、しかもその才能がまれにしかない諷刺的なものだということは、ソヴェト・プロレタリアートにとって、この上なく結構なのだ。が、残念なことにブルガーコフのソヴェト社会に向って発動する諷刺は、小ブルジョア的な尻尾をひっぱっている。
具体的にいうと、「赤紫の島」で、ブルガーコフは、一部の共産党員が考えている性急で単純な世界革命の希望を批判し、諷刺している。
確に、この大仕事はそう雑作なく行きはしないのだ。