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まさことまき
方子と末起
小栗 虫太郎
「週刊朝日読物号」朝日新聞社、1938(昭和13)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,517 字 · 24 页
「肩も、一緒に出なけりゃ、なんの役にも立たない。ああ望遠鏡みたいに、からだを畳めたらなア。あたし手始めの、やり方さえわかれば、きっと出来ると思うわ」
これは、ねえ末起……。あなたが、どんなに※(「足へん+宛」、第3水準1-92-36)いて扉などをさぐっても、このように畳み込めないかぎりは、蟻でもとおれないでしょう。だいいち、アリスにもこう次の行にあります。それはアリスが滅多に出来ないことはないと、かたく信じていたからです――と。どう末起、すこしでも、あなたに無駄骨を折らせまいと、真底からの忠告をします。お止めなさい、そして、次に十二ページ目をあけること。
アリスの右足さま
爐辺敷物通り
灰止めの近く
これが、おそらく最終の解答でしょう。あたくしは、暖爐のなかに動かせるところが、一個所かならずあるような気がします。それ以外に、隙間洩る風のような侵入は、どこを見たって考えられないじゃない※(感嘆符疑問符、1-8-78) 探ってみて……、きっと真理は、ごく平凡なところにあると思いますわ。
けれど末起は、お姉さまをきっと疑わないでしょう。あなたは今、お姉さまの膝のうえにのっている。