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ひはかがやけり
日は輝けり
宮本 百合子
「中央公論」1917(大正6)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,445 字 · 152 页
憎んじゃあいけないと思っても憎む。憤っちゃあいけないと思っても怒る。或る程度までは、人間の本性として許すべきいろいろな感情も、度を越すと、浩には自分自身にとっては卑小に感じられるのであった。)雨が降っても、暴風が荒れまわっても、雲のかげには常に燦然と輝いている太陽が、尊く思われた。自分等がこうやってあくせくして、喧嘩をしてみたり個人個人お互には何の怨みもないものを、大きな鉄砲玉で殺し合ってみたりしている上には、太陽が昨日も今日も同じに輝きわたっている。彼は何事をも肯定している。憎まない。すべての人間に同様の微笑を向けている。浩は、「すべて好い……」という言葉を具体化したらこういうものになると思った。
「太陽のような心を、ちょんびりでも持っていたらなあ!」としみじみ思う。と彼は祈りたい心持になる。そういうとき彼は何か自分を愛撫し、激励し、叱※(「口+它」、第3水準1-14-88)して下さる「気」があることを感じた。太陽そのものでもなく、今までのたくさん人格化された神という名称で呼ばれるものでもない。ただ「気」である。音もなく、薫香もなく、まして形はなく、ただ感じ得る者のみが感じる「気」