轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はるさきのこぶつてん

春さきの古物店

小川 未明

「赤い鳥」1926(大正15)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,911 字 · 8 页

青空文庫

病気をしてみたいと思っても病気のしようがないのだ。」

「それで、退屈はなさいませんか?」と、乳母車がやさしい声できいたのです。

「元来おれなどは、怠け者だから……なにを見てもおもしろいね。とんぼの飛ぶのを見ても、犬がけんかをするのを見ても、子供が輪をまわして遊ぶのを見ても……。だから、退屈はしたことがない。」

「そうでございますか。」

「ここで、こうして、おたがいに仲よくなったのですから、たとえここを出てしまっても、おたがいに幸福に日を送りたいものですね……。」と、机が、いまさら感じたらしくいいました。

「ほんとうに、そうでございます。いつまたみんなが、一つところに落ち合うことでございましょう?」

「いや、もうけっして、落ちあうことはありますまい。」

このとき張り板は、からからと笑いながら、

「だれに、明日のことがわかるもんか。しかし、悪くなったって、よくなりっこはないだろうな。なぜって、こうして、骨休みをしている楽にこした、楽はあるまいからな。机くんなどは、こんど働きに出れば、きっと重いものの台にでもなるだろう。そうすれば、一生浮かぶ瀬がない。乳母車さんだって、どうせ楽な日はありっこない。