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しょきかん
書記官
川上 眉山
「太陽」1895(明治28)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,182 字 · 36 页
私どもも時宜によっては、袂を列ねて官職を辞し、ともに民間にいて永久に事を取るだけの決心でありますから。
もちろん事の破れとなって、私どもは毛頭も利益を得ません時は?
よろしい、われわれの周旋費、それは半分に負けて上げましょうが、と眼に微笑を見せて、もしまたかねて期したるごとく、事の成就した暁は?
されば、何なりと私の力にかなうことなら、あなたのお望みに応じまして、それは、家屋なり別荘なり、至当のお礼は別にきっといたすとしましょう。
いや、それは重々のお心添え、忝なく申し受けまする。と辰弥は重ねて笑み作りて、うむ、あなたの力にかなうことなら、私の望みに応じてとは、三好さん、きっとですぜ。と冗談らしく念押す。
全体、まあどのようなお望み。と善平は酔いに乗じて膝押し進む。さようさ、まず申して見ようなら、あなたの拵えたものを戴きたいというようなこと。と辰弥は上ずりていう。はてなア。何か様子のありそうな謎ですな。と善平も笑い出す。
いや、その謎は他日ぜひ解いていただこう。まず今度の前祝いに、改めて献じましょう。と辰弥は盃をさしぬ。対手もなくば善平は早や眠きころなり。