轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ほんぽうしょうぞうちょうこくぎほうのすいい
本邦肖像彫刻技法の推移
高村 光太郎
「道統 第四巻第十号」1941(昭和16)年11月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,058 字 · 10 页
やはりこれは救世観世音菩薩として仰ぎ見たい。
日本の肖像彫刻を考える時誰でもいちばん最初に頭に出て来るのは奈良朝に於ける唐招提寺の鑑真大和上の坐像であろう。有名であるばかりでなく、実際日本に現存する肖像彫刻中の傑作として無二の質を具えている。これは鑑真が唐から六回も企てた渡航で、しかも船中で失明するほどの苦難を経て日本に来た時の百八十幾人かの随伴者の中の思託という唐僧の作とされている。それ故当時の唐に於ける彫刻技法をそのまま用いたものである事に疑いはない。所謂脱沙夾紵法に成るもので、今日普通に脱乾漆と呼ばれている。(この像を紙の張子製だという説が一時行われたが、やはりそうでなく、純粋な夾紵像であるそうだ。)
日夜大和上に随従していた者の作と確かにうなずける彫刻的な自然さがあり、このつつましい、寂しい、しかも深い、そしてあたたかい高僧の魂がそのまま姿となってあらわれたような美しさがある。出しゃばらず、しかも気力に満ち、瞑目のまま静かに趺坐して両掌を膝に組むこの質素極まる風姿は、実に戒律授伝の大徳さながらであると思わしめる。面貌の表現に些の誇張もなく、肉づけおだやかで無駄が無い。