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えどかとうきょうか
梵雲庵雑話
淡島 寒月
淡島寒月『梵雲庵雑話』。同一底本的分册已合并为一书。收入:江戸か東京か、明治十年前後、銀座は昔からハイカラな所、寺内の奇人団、亡び行く江戸趣味、土俗玩具の話、活動写真、梵雲庵漫録、諸国の玩具、我が宗教観、凧の話。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 33,841 字 · 73 页
二
かく稽えて見ると、後世全く無意味荒唐と思われる玩具にも、深き歴史的背景と人間生活の真味が宿っている事を知るべきである。アイヌの作った一刀彫の細工ものにも、極めて簡素ではあるが、その形態の内に捨て難き美を含んでいるのである。
地方僻遠の田舎に、都会の風塵から汚されずに存在する郷土的玩具や人形には、一種言うべからざる簡素なる美を備え、またこれを人文研究史上から観て、頗る有意義なるものが多いのであるが、近来交通機関が益々発達したると、都会風が全く地方を征服したるとに依り、地方特有の玩具が益々影が薄れて来て、多くは都会化した玩具や、人形を作るようになって来たのは如何にも遺憾である。
郷土的な趣味や雅致あるものも、購買者が少なければ、製作者もこれに依って生活が出来ぬという経済的原因に支配されて、保存さるべきものが、保存されずに亡び行くことは惜みても余りあることである。
三
都会的趣味は、一面地方を侵害しては行くが、物価の高い都会生活では、到底製作出来ぬようなものを、比較的生活費が低いのと、生活環境が安定しているのとで、非常に面白味のある玩具が、或る地方には今なお製作されている処もある。