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えどかとうきょうか
梵雲庵雑話
淡島 寒月
淡島寒月『梵雲庵雑話』。同一底本的分册已合并为一书。收入:江戸か東京か、明治十年前後、銀座は昔からハイカラな所、寺内の奇人団、亡び行く江戸趣味、土俗玩具の話、活動写真、梵雲庵漫録、諸国の玩具、我が宗教観、凧の話。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 33,841 字 · 73 页
この秩父屋にいた職人が、五年ばかり前まで、上野のいとう松坂の横で凧屋をしていたが、この人の家の奴凧も、主家のを写したのであるから、やはり三津五郎の顔であった。
それからもう一つ、私の近所で名高かったものは、両国の釣金の「堀龍」という凧であった。これは両国の袂の釣竿屋の金という人が拵らえて売る凧で、龍という字が二重になっているのだが、これは喧嘩凧として有名なもので、随って尾などは絶対につけずに揚げるいわゆる坊主凧であった。
今日でも稀には見掛けるが、昔の凧屋の看板というものが面白かった。籠で蛸の形を拵らえて、目玉に金紙が張ってあって、それが風でくるりくるりと引っくり返るようになっていた。足は例の通り八本プラリブラリとぶら下っていて、頭には家に依って豆絞りの手拭で鉢巻をさせてあるのもあり、剣烏帽子を被っているものもあったりした。
この凧遊びも二月の初午になると、その後は余り揚げる子供もなくなって、三月に這入ると、もう「三月の下り凧」と俗に唱えて、この時分に凧を揚げると笑われたものであった。
さておしまいに、手元に書きとめてある凧の句を二ツ三ツ挙げて見よう。