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がいねんとこころそのもの
概念と心其もの
宮本 百合子
「時事新報」1920(大正9)年7月21~25日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,493 字 · 13 页
只、現在は、確に或る点まで肯定しなければならない女性の芸術家の貧弱さは、どう云う原因を内に蔵しているのだろうと云う事を、考えて見ずにはいられないのである。
女性の作家が妥協的で easy-going だと云う批評は加えられた。然しそれなら何故、そう云う傾向を持っているのだろう?
反省なしに、私共は総ての発達を予期する事は出来ない。
三
先ず、女性の作家に加えられた評言に就て反省して見る事は、即ち持つならば或る欠点や、羈絆から脱して、よりよい次の一歩を踏出す事に成るのではないだろうか。
自分はそれを詰らない事だとも、恥しい事だとも思わない。人類は、よき母、よき妻と共に、よき有難い芸術家をも、女性の中に待っているのではないだろうか。
種々な点から反省して見て、自分には、今日女性が作家としてまだ完全に近い発達を遂げていないのは、箇性の芸術的天分と、過去の文化的欠陥が遺伝的に女性の魂そのものに与えた、深い悲しむべき影響との間に起る、微細な、然し力強い矛盾に原因しているように思われる。
近代の文化は解放された人としての女性に、箇性の尊重と、人格完成の願望とを自覚させた。