轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しまでをかたる

死までを語る

直木 三十五

「話」1933(昭和8)年9月号~1934(昭和9)年3月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 42,739 字 · 85 页

青空文庫

だから「タ」は、五銭か、五十銭か、五円かである。「タツ」は「タ」を五に五番目の「ツ」で、五に五をかけて、二十五、計七十五銭が元値で、これに、一円四十五銭位の札をつけ、二十銭引いて、一円二十五銭で、五十銭の利というようなものである。

「おい、坊さん(小僧のこと)まけとき」

と、云われて

「まかりまへん」

と、本を読んでいた記憶が可成りある。こんな時には、狭いから、すぐ母が出てきて、応接する。私は、母と入れかわって、台所へ出て、菜を洗う、というようなものである。

この店にいる間に、着物に対しての智識は、相当にできた。私が、早稲田へ行っている頃まで、着物は、今のようにいろいろの名がなかった。縮緬、七子、市楽、薩摩、御召、大島、結城位の区別で、その上に、何々御召と名のつき出したのは、ここ二十年位の事で、私は、父が

「こう、変った名ばっかりつけよったら、一々憶えられんがな」

と、ぶうぶう云っていたのが、今でも、眼の中にある。

それから、解き物がうまい。これは、今でも自信がある。古着は、着物の形のまま売って利のある事もあれば、表と、裏とを離してしまって、別々に売って、利の多い事もある。