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さつじんめいろ

殺人迷路

夢野 久作

07 (連作探偵小説第七回)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,931 字 · 12 页

青空文庫

この間会ったじゃ無いか。村井と一緒に……」

「アッ。あの星田が……探偵小説の……ヘエッ。賭博でも打ったのかい」

「……そんな処じゃ無いんだ。殺ったらしいんだ」

「アハハ。初めやがった。モウ担がれないよ」

「馬鹿……冗談じゃ無いぞ。警視庁に居る戸田からタッタ今電話がかかって来たんだ。各社とも騒いで居るんだが、何か一つ特種を市内版までに抜かなくちゃならないんだ」

「村井は居ないのかい」

「チェッ。だから君に聞いているんじゃないか。彼奴が居ると星田の事は尻ベタのホクロまで知って居るんだが、きょうに限って居ないもんだから編輯長がプンプン憤って居るんだ」

「村井はモウ事件に引っかかって居るんじゃ無いかな」

「ウン。そいつもあるね。何とも知れねえ。しかし取りあえず困った問題が一つ在るんだ。そいつに弱ってるんだ」

「何だ……その問題ってのは」

「○○だぜ……絶対に……」

「……むろん……見せ給え。その紙を……」

「フーン。……サイアク……オククウ……何だいコリャ……」

「……シッ……編輯長にも伏せて在るんだ。戸田から掛かって来た電話を俺が聞きながら書き止めたんだ。何でもコイツが特種中の特種らしいんだ」