轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かいじんべっそう

海神別荘

泉 鏡花

在线阅读泉 鏡花《海神別荘(かいじんべっそう)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,689 字 · 46 页

青空文庫

侍女三 あれ、入道が口に銜えた。

公子 外道、外道、その女を返せ、外道。(叱しつつ、窓より出でんとす。)

侍女等縋り留む。

侍女四 軽々しい、若様。

公子 放せ。あれ見い。外道の口の間から、女の髪が溢れて落ちる。やあ、胸へ、乳へ、牙が喰入る。ええ、油断した。……骨も筋も断れような。ああ、手を悶える、裳を煽る。

侍女六 いいえ、若様、私たち御殿の女は、身は綿よりも柔かです。

侍女七 蓮の糸を束ねましたようですから、鰐の牙が、脊筋と鳩尾へ噛合いましても、薄紙一重透きます内は、血にも肉にも障りません。

侍女三 入道も、一類も、色を漁るのでございます。生命はしばらく助りましょう。

侍女四 その中に、その中に。まあ、お静まり遊ばして。

公子 いや、俺の力は弱いもののためだ。生命に掛けて取返す。――鎧を寄越せ。

侍女二人衝と出で、引返して、二人して、一領の鎧を捧げ、背後より颯と肩に投掛く。

公子、上へ引いて、頸よりつらなりたる兜を頂く。角ある毒竜、凄じき頭となる。その頭を頂く時に、侍女等、鎧の裾を捌く。外套のごとく背より垂れて、紫の鱗、金色の斑点連り輝く。

公子、また袖を取って肩よりして自ら喉に結ぶ、この結びめ、左右一双の毒竜の爪なり。