轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

げんぞうがはら

源蔵ヶ原

山本 周五郎

「週刊文春」文藝春秋新社、1962(昭和37)年12月17日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,843 字 · 28 页

青空文庫

「おれに云うことはねえ」と忠太がもっと細い声で云った、「ただお光ぼうが好き、死ぬほど好きで、どうにもならなかったんだ、けれども、みごもったっていうことは知らなかった、本当にそれは知らなかったんだ、もしそれを云ってくれたら」

「お光」と泰二は呟いていた、「――お光」

「本当のことがばれるのが怖かった」忠太は続けていた、「本当のことがばれたとき、みんなにどうされるかと思うと、寝ても眠れねえ晩が幾夜あったかしれねえ、お光ぼうがあの店からいなくなったとき、これでみんなにわかっちまうかと思った、だがなんのこともねえ、そんならいまのうちになんとかできるかもしれねえと思って、自分でやっちゃあ信用されめえから、うまくのろにもちかけたんだ」

そこまで云うと、忠太は急に泰二の前へ膝を突いた。そして凍てた土の上へ両手をおろし、頭を垂れて泣きだした。

「おれはここで叩っ殺されてもいい、泰さん、済まなかった」と彼は喉を絞るような声で、泣きながら云った、「けれども本当だ、おらあ本当に、お光ぼうがみごもっていたことは知らなかった、本当に知らなかったんだ」

「云い訳にゃあならねえ」