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かやくせん
火薬船
海野 十三
「大日本青年」(「浪立つ極東航路」のタイトルで。)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 61,552 字 · 124 页
それとも、まっすぐに日本人だと、白状するか」
ノルマンは、どこまでも、竹見に白状させるつもりだ。
「船長さん、さっきから、何度もいっているじゃありませんか。わしは日本人が大きらいなんですよ。それにも拘らず、あなたという人は、なんでもかでも、わしを日本人にしてしまわないと承知ができないらしい。それは無理ですよ。いや無理などころか、無茶ですよ」
竹見は、どこまでも、中国人でがんばる決心だった。
「まだ、白ばくれて、そんなことをいうか……」
と、船長ノルマンは、憎々しげにいいはなって、竹見の襟髪をもったまま、猫の仔でもあつかうようにふりまわした。
竹見は、もうなにもいわなくなった。ていこうもしない。そして怪力船長の腕が、もうそろそろくたびれて、自分を下におろすだろうとまちかまえていた。が、船長ノルマンの腕は、なかなかしっかりしている。
「よオし、貴様は、日本人でないことが、よくわかったぞ」
「えっ、中国人だということがわかりましたか」
「うふん。たしかに貴様は中国人であるということにしておけ。しかしよく見ているがいい、今に吠えつらをかかないがいいぞ。そのときは、なにをいってもおそいんだぞ。