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かやくせん
火薬船
海野 十三
「大日本青年」(「浪立つ極東航路」のタイトルで。)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 61,552 字 · 124 页
「これ、声が高い!」
ポーニンは、ノルマンの口に手をあてて、あたりへ気をくばった。
雑草園
サイゴンの港湾部や税関の方へは、うまくはなしをつけたものと見え、それから夜にかけて、平靖号の搭載貨物の大荷役が、たいへんなさわぎのうちに行われた。
ノーマ号の船員や水夫たちも、やむを得ず自船に停らなければならない者のほかは、全部平靖号へ出かけ、荷役を手つだった。
船と陸とには、おしげもなく灯火がてんぜられ、まるでみなとまつりの予行演習であるかのようにおもわれた。
荷役は、深更までつづいた。
竹見水夫も、あせみどろになって、船と陸との間を何十回となく往復した。
巨人ハルクも、もちろん、労働の花形であった。彼は陸上の倉庫の方ではたらいていた。
警部モロは、ポーニンの口から重大な秘密をきいたので、これを何とかして、本部へ知らしたいものと、荷役の指揮をとりながら、しきりにじれていたが、船長ノルマンやポーニンのめが、いっかなそれをゆるさず、そのために、モロは、いくたびも、海へとびこみたくなったほどである。
「どうですな、ロローさん。船長のやくわりというやつは、なかなか大したものでしょうがな」