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むざん
無惨
黒岩 涙香
「小説叢」1889(明治22)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,602 字 · 56 页
事も出来ない、ア爾う可愛相に、ア爾う親指の来た事を聞いて、ア爾う可愛相に用心の為め分れてか、ア爾う今日久ぶりに逢ッて、ア爾う可愛相に、夫ではお前斯うお仕な今夜はネ家へ来てお宿りな金起さんと二人で、ナニ浮雲い者か昨日横浜へ行て明後日で無ければ帰らんよイエ本統に恐い事が有る者かイエお泊りなお泊りよ若し何だアネ帰ッて来れば三人で裏口から馳出さアネ、ナニ寧児だッて大丈夫だよ、多舌や仕無よ本統のお父さんとお母さんが泊るのだもの多舌するものか、ネエ寧児、此子の名前は日本人の様で呼び易くッて好い事ネ隣館の子は矢ッ張り合の子で珍竹林と云うのだよ可笑いじゃ無いかネエ、だから私が一層の事寧次郎とするが好と云うんだよ、来てお泊りな裏から三人で逃出さアネ、イエ正直な所は私しも最う彼処に居るのは厭で/\成ないのお前達と一緒に逃げれば好かッた、アヽ時々爾思うよ今でも連れて逃げて呉れば好いと、イヽエ口には云ぬけれど本統だよ、来てお泊りな、エ、お前今夜も明の晩も大丈夫、イエ月の中に二三度は家を開るよ横浜へ行てサ、其留守は何なに静で好だろう是からネ其様時には逃さず手紙を遣るから来てお泊りよ、二階が広々として、エお出なネお出よお出なね、お出よう」