轻松读懂日语经典作品
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ぶらいはうたず
無頼は討たず
山本 周五郎
「キング」大日本雄弁會講談社 、1936(昭和11)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,446 字 · 23 页
「――それには及びません」
「じゃあ、今夜はこれで御免を蒙ろう」
猪之助は抜身を持って立上った。
半太郎は黙って見ていたが、猪之助の姿が戸外へ消えて行くと、何を思ったかいきなり仏壇の前へ行って、
「お父さん、済みません!」
裂ける様に一言、後は咽びあげつつそこへ泣伏してしまった。
その夜から数えて五日めのこと――半太郎が一日の稼ぎを終って夕食のあと片付けをしていると、年寄役の太左衛門がやって来て、
「半太郎どんや、お疲れのところを済まないがちょっと顔を貸して貰えまいか」
「何か御用でございますか」
「少しばかり訳があって稲田屋へ人が寄っているのだが、どうしてもお主の顔が要ることになった、手間は取らせないから顔出しだけしておくれ」
「御丁寧な事でようございます、御一緒にお供を致ましょう」
「じゃあ案内をするから」
母親に後を頼んで着換えをした半太郎、太左衛門と一緒に家を出た。稲田屋というのは街道裏の料理茶屋で、田舎風に娼婦も抱えているが格は悪くない店、町役の寄合にも使われているくらいで、別に怪む気持もなく半太郎は入って行った。
「構わずおいで、二階だから」
「どんなお顔触れでございますか」