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ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

「少女倶楽部」1940(昭和15)年6月~1941(昭和16)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 页

青空文庫

どんな爆発物があったか、それを話してください」

帆村が来てくれたので、房枝に対する警官の態度は、にわかにていねいとなった。

房枝は、あの花籠のことを、いおうかどうしようかと思い、何の気なしに、ニーナの方をふりかえった。すると、さっきから房枝を見つめていたニーナは、なぜかあわてて目をそらした。

ひどい逆ねじ

「さあ、よくは存じませんが、あたしたちの曲馬団を爆破するかもしれないぞ、という脅迫状がきていたのです」

房枝は、ありのままをいった。そしてバラオバラコという名前のあった、その脅迫状のことをいった。

「その手紙を今持っていますか」

「いいえ、持っていません」

「どこにあるのですか。ぜひ見たいものだが。ねえ、部長さん」

と、帆村は、警官をふりかえった。

「そうだ、手紙を見れば、また手がかりもあるはずだ。その手紙はどうしたのですか」

「黒川団長が持っているはずです。団長さんは、ゆうべ重傷を負い、いまニーナさんのお邸でやすませていただいているのですわ」

「えっ、ニーナさんの邸?」

帆村は、そういって、ニーナの顔を仰いだ。

「そうです。あたくし、房枝さんと黒川さんとを助けました。