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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
「少女倶楽部」1940(昭和15)年6月~1941(昭和16)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 页
「今に、報告が入ってくるでしょうが、あれはターネフ邸が爆発したのではないでしょうか。あの火の見当といい、あの爆裂のものすごさといい、あれはどうしても、ターネフ邸の花園の下にあったBB火薬庫に火が入ったとしか考えられません。きっと、そうですよ。トラ十がターネフに、ついに復讐をしたのですよ。トラ十は、悪いやつですから、なかなか執念ぶかいのです。それにターネフも、トラ十に対して、これまでずいぶんひどいことをやりましたからね」
そういった帆村は、他の人の知らないトラ十の秘密をしっていた。それはすこし前、トラ十が改心して、帆村に協力するようになったとき、トラ十が帆村に語ったことであった。これによると、トラ十はターネフに対して大きい恨みを抱いているのだった。それは彼の父親が、今から十年ほど前、例のクラブで雑役夫として働いていたとき、クラブの集会を立ち聞きしたというかどで、ターネフのためにピストルで撃ち殺されたのである。トラ十は他の都会で働いていたが、このことを聞いて非常に怒ったが、この怒りを胸におさめて、いつかターネフをやっつけて父の霊を慰めてやろうと思っていたのだ。