轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はんにん

犯人

宮本 百合子

「文化タイムズ」1949(昭和24)年7月27日号

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 1,508 字 · 3 页

青空文庫

吉村隊長でさえ、検事局はあれだけ全国的に事実をかためてから逮捕した。飯田、山本両氏について、検事局は「往来危険罪で処断」と最悪の場合は死刑までふくむ法文を引用して見解を示している(十七日)。

ところが事件の十五日夜アリバイがはっきりしているために「やや焦燥の色濃い東京地検堀検事正、馬場次席検事は」「教唆罪もあり得る」と語っている(七月十九日『東京新聞』)。検事のこの言葉は「あり得る」あらゆる罪名をもって飯田、山本両氏を犯人にしようとしているような感じを与える。

吉田内閣のやりかたは下山事件、三鷹事件、どれをみても裏面工作、小細工陰険で、新聞デマは極度に使用されている。手口がそろそろ見えてきた。吉田首相は政府自身の工作で「国内不安」を挑発し、そのデマ記事を世界に流して国際反動の力を動員しようと熱中している。

真に国内不安を除去しようというなら、なぜ、下山事件の捜査過程に、あんな秘密主義をとっただろう。三鷹事件で、ハンドルからとれた指紋が、山本、飯田両氏のものであるかないかは、二三時間もあれば発表できることではないか。〔一九四九年七月〕