轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

11 一九四四年(昭和十九年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 174,521 字 · 344 页

青空文庫

まだ縁の下にいて、さっき北の中庭の木戸の中にいるのを呼んだら、熊がウンとかワンとかいっていそいで引こんでゆきました。その丸さったらないの、全く今時、こんな仔犬は珍しいわ。きのうだったか、さすがの主人公が小さい声して姉さん一寸、一寸と手招きするから行ったら、可愛いよって。そういう位可愛いのよ。健之助がいないからこんな仔が可愛くて。家鴨の仔を買いたいけれど、餌が大変だというから考慮中です。熊もクリ(栗)も、到って器量がわるくて、又その不器量さったらないのも大笑いです。

わたしが、本好きであるということは、畑にとっての不幸事です。やれ、と腰かけるでしょう? わたしは絵の本を見るか、何となしものを考えているの、で、一休みしたら、小シャベルもって出かけるという風にゆきません。ですからわたしの畑は大陸的になって、日本の集約耕作とは行かないわ、ちまちまちょこちょことは行かないのよ。これは家庭園芸には欠点で、マメであるか慾ばりであるかする女がいなくては駄目そうです。天地の勢に一任していたのでは、そこがせち辛くなって来ていて、うまく行かないらしいのよ。こまりです。