轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

11 一九四四年(昭和十九年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 174,521 字 · 344 页

青空文庫

この人が息子をつれて神田で見つけた大得意の本は、十九世紀の水力モーター(水車)について書いた本です。英語の。今の文献に、そんな大時代のものの説明はないから閉口ですって、そういうキカイを実際に使わなくてはならないからね。電気の人はなまけていたら飯のくいはぐれになってしまう由。この人の弟は東京暮しで、会社の拡張係か何かやっていて、もまれていることねえ。もまれて(スフの布のように)ついたしわがそれなり消えずにいく分人間的固定の感があって。気のこまかい人、それを自分のプラスの面と心得ているような人は、我からもまれるのね。秀吉が大気ということを人間鑑定の中に入れたことは当って居りますね。才人が才に堕さない唯一の道は鈍になり得る力があるかないかのところね。対人関係の中に終始しないで、電気一本しっかりつかまえている丈で、人間も違いが出て(四十代でめっきり)大したものね。きょうはこれからそちらよ、では。

十一月四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕

十一月四日

きょうは雨も上ったし風もないし暖いし、いい日になりました。ブランカは、今、洗濯ものをして来て、キモノをきかえて、食堂のテーブルに向ったところです、煙草が吸えるなら正に一服というところです。