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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
12 一九四五年(昭和二十年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,583 字 · 240 页
はわたしのは千葉で寿に云ってやってお送りさせます。
あっちからも小包はききますから。三冊ずつ本がおよめになるというのは本当にうれしゅうございます。わたしもそちら暮しとなり、本を一ヵ月に三冊ずつ補給するのは、どういう風に行くんでしょう。便利と不便と交※(二の字点、1-2-22)ね。本がないのが何よりの不便。かりる人もろくにありませんから。今のうち(十二三日に帰ったとき)何とか打ち合わせしておきましょう。本そのものは、やけない北海道にたくさんあるわけだけれど、人間を通して出現するわけだからそこがどう行くかしら。今度帰ったらそのことすこし本気で考えましょう。疎開のつもりで、かしてくれればいいのだわ、ねえ。ヴィタミン剤のこと承知いたしました。ほかの「かんづめ」などはいかがな都合でしょう? 江井(覚えていらっしゃる? あの律気なもとの運転手)がお見舞と云って二つくれたのがあって大切に大切にリュックに入れてここまで背負って来て居ります。安着の御祝にさし上げたいこと。
切手のことわかりました。本と一緒に送りましょう。封緘はどうでしょう、このお手紙は何だか切手のはりようのトンマさに覚えがあるようですが。