轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

12 一九四五年(昭和二十年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,583 字 · 240 页

青空文庫

東京も実にひどいが面積がひろく、その中にいるから、汽車で森や畑を抜け出たと思う都会毎に原形をとどめずという風になっているのを見るのとは、おのずからちがった感じです。

広島はひどいわ。己斐は勿論のこと、五日市でしたか、あの辺までやけて居ります。爆風か爆弾かにやられたところもどっさりです、近郊で。岩国もひどいわ。光井に行ったら又おどろくのでしょう。島田では、そういう被害は一つもありませんが、駅は雑沓して、且つ気分が亢ぶって居ります。

達治さんのことは、本当に何と云ってよいか分らず、まだ不明のままですが、一ヵ月経った今は、覚悟していらっしゃいます。それにしても不明というのは腑に落ちません。わたしとしても、ここまで来て不明だということです、ではどうも気がすまないので、二三日してすこし疲れが直ったら本部へ行ってよく調べて来ようと思います。そして、分散療養させてある各所の責任部を調べ、その各所宛返事を求めて見ましょう。帳簿には軽傷とあり又別のには行方不明とあり双方に記載されて居ますのだそうです。大混乱だったのでしょう。

友ちゃんも可哀想に寂しそうです。子供たち二人は元気です。